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「市立図書館」を十二分に活用しています [本]

昔からジャンル問わず本を読む習慣がありますが、毎月の本代もバカになりません。
一方で断捨離も意識してモノが増えないように気を付けていますが、本棚はすぐに書籍で一杯になってしまいます。
私の自宅から徒歩10分の場所に市立図書館がありますが、これまで一度も利用したことはありませんでした。本を借りるという発想が正直なかったからです。
昨年10月に初めて図書館で貸出カードを作成してもらったのですが、これが利用するきっかけとなりました。一回の貸出期間は2週間ですが、これまでおよそ50冊弱借りて読んできました。

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私の場合、同じ作家の作品を続けて読む傾向があります。そうするとその作家の作風が何となくつかめてきますし、自分の好きな作風か否かも分かってきます。
篠田節子、島本理生、綿矢りさ、柴咲友香と読んできましたが、今年3月から読み始めた秋吉理香子さんの作品にはまっています。
「婚活中毒」、「灼熱」、「放火後に死者は戻る」の3冊を読み終え、いずれも面白かったので、更に「暗黒女子」、「自殺予定日」、「ジゼル」、「眠れる美女」をまとめて借りました。
「自殺予定日」は、題目は暗いですが、気持ちが晴れやかなエンディングになっています。
「暗黒女子」は、映画が2017年4月に清水富美加さん、飯豊まりえさんの主演だったようです。
いつも思うのですが、本の原作と映画のキャストは一致しないことが多いですが、これは致し方ないことかもしれません。

それにしても市立図書館の活用は、必要不可欠となりました。書店で買うのと違い、図書館ならゆっくり本の中身を調べる余裕もあります。何よりもお金の出費がなく、自宅の本棚も本の置き場がない状態は避けられます。
「もっと早く活用すべきだった!」これが正直な思いです。
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「響け!ユーフォニアム」 [本]

読んでいて実に面白かったです。
武田綾乃さんの「響け!ユーフォニアム」シリーズです。

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8冊を一気に読み終えました。(これは漫画ではありません、小説です)
京都にある北宇治高校吹奏楽部が、全日本吹奏楽コンクールの全国大会目指す中でおりなす青春
エンタメ小説です。主人公黄前久美子がユーフォニアム担当なので、この小説の題名になっている
のでしょう。京都アニメーション制作で、劇場版公開もされたのでご存知の方もいるでしょう。

このブログで、我が子が吹奏楽コンクールで奮闘する記事を何度か書いてきました。
子供も打楽器奏者として、中学、高校、そして大学も音大に進学しました。この小説と同様、地区大会、
県大会、東海大会と目指していただけに、子供のことを思い出しながら、読んでいたのです。
子供自身は、高校在学中、全国大会は叶いませんでしたが、東海大会まではいったことがあります。

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表彰時は金賞、銀賞、銅賞の何れかですが、やはり「金賞ゴールド」と言われた時には当事者は
もちろん、親の私も飛び上がるくらい喜んだものです。高校2年生の終わりに、音大に進みたい
と言われた時には、正直驚きましたが、子供の決断に応援したいという気持ちになったのが正直な
ところです。そんな背景があるだけに、この小説で起こることは、実体験として受け止めることが
できたような気がします。
子供自身は大学卒業後、音楽の道とは無縁の仕事につきましたが、私自身は子供たちが出演した
吹奏楽コンクール時に収録されたDVDを時々聴きながら、当時を思い出しています。
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「君の膵臓を食べたい」と「赤い鳥」 [本]

今は無人となった子供部屋に入り、本棚を覗いてみると数十冊の小説が並んでいます。
ここ数年、週一ペースで小説を読んでいますが、本代もバカにならず、新しい本の発見は嬉しい
限りです。子供がどんな本を読んでいたのか、ちょっと気になります。
そんな中で目に留まったのが、佐野よるさんの
「君の膵臓を食べたい」でした。

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2015年のデビュー作で、浜辺美波さん、北村匠海さんで映画化もされました。
題名にインパクトがあり、当時結構話題になったはずですが、恋愛小説ということもあり、
自分では買うことはないジャンルです。

許可を取っていないですが(持ち主はいないので)読んでみました。
恋愛小説の王道をいくストーリーではありますが、ラストに近づくと不覚にも涙が・・

あらすじは割愛しますが、読んでいて思わず脳裏に浮かんだのが、赤い鳥の「誰のために」
という曲でした。赤い鳥は、1969年に結成し、1974年解散した私が最も好きなフォーク
グループです。「翼をください」や「竹田の子守唄」といえばピンとくるでしょう。
歌詞を引用させていただきます。

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 誰のために
 作詞:山上路夫 作曲:村井邦彦 歌:赤い鳥

 私はだれのために 生まれて来たのか
 あなたにめぐり逢って 答えを知ったわ
 これまでひとり 生きている意味を
 私は探してた(探してた)
 あなたを愛するため 生まれてきたのよ

 あなたと出逢い 愛の花が
 この世に 開いたの(開いたの)
 あなたを愛するため 生まれてきたのよ
 あなたを愛するため 生まれてきたのよ

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「君にとって生きるってどういうこと?」と春樹が尋ねると、余命1年の咲良は、
「誰かと心を通わせることかな。」と答えます。

この世に生を受け、人と出逢い、その間、喜び、愛、悲しみ、涙、そして別れ、そのすべてが
咲良にとって「生きる」ということなのでしょう。

この年齢になっても、この手の小説に涙できる自分に少々驚いています。
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マチネの終わりに [本]

平野啓一郎氏の『マチネの終わりに』を読みました。

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この小説、家内が買ったものです。(家内は福山雅治のファンなんですね)
本棚にあったこの本の存在に気づき、何気に読み始めたら、いつしか夢中になり一気に読み
終えました。究極の恋愛小説といえます。

著者の平野啓一郎氏は、『日蝕』で第120回芥川賞を、当時最年少の23歳で受賞した
作家です。京都大学法学部を卒業しています。川端康成や芥川龍之介は東京帝大を出て
いますが、やはり国文学科であり英文科であって、平野氏の法学部卒は明らかに異色の
作家といえます。

天才クラッシクギタリスト蒔野聡史と国際ジャーナリスト小峰洋子。
当時聡史のマネージャーだった早苗のなりすましのメールによって二人の関係は壊れます。
結果的に早苗は、聡史と結婚後良心の呵責に耐え切れなくなり、洋子にもそして聡史にも
メールの真相を告白します。
小説を読み始めると、いつしか自分が主人公と同化してしまいます。私が聡史だったら、
果たして早苗の事を許すことができたでしょうか。子供ができていなければ、離婚も当然
あったかもしれません。
5年半の歳月が経ち、セントラルパークで再び会う二人。ここで小説は終わりますが、
再び愛の炎は燃え上がるのか、エンド以降どうなるのか、色々思いを馳せました。

昨年11月に福山雅治、石田ゆり子で映画化されています。本を読んでいると、どうしても
二人を思い浮かべてしまいましたが、なるほど二人とも適役だと思います。この映画が
上映されたとき、家内から観に行こうと誘われましたが、興味がなく断りました。この
本をその時読んでいたなら、間違いなく観に行っていたと思います。(残念!)

ここ数年、司馬遼太郎の歴史小説をメインに読み続けてきてきました。これは、
日本史史上の偉人の人生を純粋にもっと深く知りたいという思いからくるものです。
しかし例えば食事で肉ばかり食べていると、たまに魚が食べたくなるように、
全く違うジャンルの本を読むと、それはそれで新鮮に感じるものです。

いくつになっても燃えるような恋愛をしてみたい。でも今更そんな勇気も出会いもないのが
現実。私ならまず買わなかったであろうこの本、家内のおかげで新しい発見がありました。
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『仮面の告白』 [本]

『金閣寺』に続いて、『仮面の告白』を読み終えました。

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三島が24歳の時に書かれた『仮面の告白』は、三島由紀夫の自叙伝です。
初めて読んだ『命売ります』は、軽く読めるちょっとハードボイルド的な大衆小説。
次に読んだ『金閣寺』は、史実に近い本格的な文学小説でした。そして今回の
『仮面の告白』は、いわば私小説です。作家には、作風があって、文体などは似た傾向
になります。しかし三島の作品は本当に同じ作家が書いたのかと思ってしまう程、作風
が違っています。
それにしても、これ程赤裸々に自分の事をかけるものなのでしょうか・・。

三島が女性に対し不能であることは、何かの雑誌で読んで漠然と知っていました。
今でこそ同性愛をカミングアウトする有名人も多く見受けられるようになりましたが、
小説が発表された昭和24年は戦後間もない時代であり、世間の目はもっと冷ややか
だったと思っていました。しかし実際は、川端康成を始めとして、この作品の評価は
非常に高いものでした。

物語にも出てくるグイド・レーニの『聖セバスチャンの殉教』。この男の裸の絵を見て
トキメキを感じるといった内容から考察すると、三島が男性を好きだったことは事実
なのでしょう。しかし腑に落ちないこともたくさんあります。

私は小説を読み終えた後、三島由紀夫について調べていると、33歳の時に結婚し、
子供も二人いることを知りました。それまで三島は生涯独身であったと思い込んで
いたので、この事実に対しては正直驚きでした。

学生時代、女性に対する唯一の恋心についても描かれています。
彼の学習院における親友であった三谷信の妹、邦子(小説内では園子)の存在です。
これが事実だとすると、本当に三島が女性を愛せなかったのかは疑問です。少なくとも
愛そうと努力したことは確かです。
ちなみに邦子は、三島の死後に『仮面の告白』のモデルになっていることを訊かれ、
「三島さんはとっても素直なまじめな方で、性的倒錯を装ってみただけじゃないの
かしら」と語っています。

『金閣寺』では、住職が酒と女好きと暴き、この作品では、モデルとされた女性が
淡い恋について描かれ、当事者にとってはいい迷惑です。
虚弱体質だった彼が、ボディビルでマッチョマンになったことも解せません。

三島由紀夫という人間像を知れば知る程、ミステリアスな一面と、人間臭い一面が伺え、
何とも言えない不思議な魅力に取りつかれている自分がいます。
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『金閣寺』 [本]

コロナウィルスの猛威で、行動自粛の必要性が日々叫ばれています。
自宅で過ごすことに耐えられないという方もいますが、こんな時、静かに読書をして
過ごすのもいいです。

三島由紀夫の『金閣寺』を読みました。
言わずと知れた三島由紀夫の代表作です。

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私はこれまで三島作品を読んできませんでした。正確には1冊しか読んだことがありません。
大学生の頃読んだ『命売ります』という小説でした。(今でも本棚に残しています)
ちょっとハードボイルド調の大衆小説で、サラッと読めましたが、それ程心に残るものでは
なく、これが三島の作風だと勝手に思い込んでしまったのです。時が過ぎ、今回『金閣寺』を
読んで、その思い込みは崩れ落ちていきました。三島文学の神髄を垣間見た思いです。

『金閣寺』は、昭和25年7月2日の未明、鹿苑寺で有名な金閣が、学僧で当時21歳の
林承賢の放火によって全焼した事件を素材にしています。

実際に起きた放火事件では、犯人は寺の裏山で自殺を図ったが一命を取り留めています。
犯人の母親は事情聴取のために京都に呼ばれ、その帰りに保津峡で投身自殺しており、
本当に悲惨なものでした。
小説では、主人公は自殺を図らず、小刀とカルモチン(睡眠薬)を谷底に投げ捨て、
 ”生きようと私は思った” で締めくくられています。
三島がなぜ史実に反してそういう結末にしたのか不思議です。

小説とは言え、この作品を、金閣寺再建後、僅か1年余りで発表したことが驚きです。
この作品では、金閣寺の住職が、女や酒好きであることを公に書いています。
主人公が老師のそういった姿に、尊敬の念を失い、誤解を受けるまでに至ったことを
綴っています。実際の金閣寺の住職は、この小説が世に出た時、どんな思いだったので
しょうか。現代なら三島は寺側に訴えられているかもしれません。

3年前に、実際に再建された金閣寺を訪れています。
絢爛豪華であることに間違いありませんが、焼失前の姿を見たかったです。

https://tomo35.blog.ss-blog.jp/2017-04-28

法隆寺などもそうですが、その時代に建立されたものがだけが、真に歴史的な価値を
見出せます。

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東大法学部を卒業して、大蔵省に勤務するも9ケ月で退職したり、最期に自衛隊市ヶ谷駐屯地
で自決したりと、波乱万丈の人生を送った三島由紀夫をもっと知りたいという思いが強くなり
ました。合わせて購入した『仮面の告白』を続けて読もうと思います。
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『播磨灘物語』 [本]

司馬遼太郎の『播磨灘物語』を読みました。

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主人公は軍師、黒田官兵衛です。戦国時代末期の異才です。
以前読んだ「箱根の坂」の主人公、北条早雲の生き様も感動しましたが、この黒田官兵衛も
早雲に劣らず魅力ある人物です。2014年の大河ドラマでも岡田准一さんが官兵衛役を
熱演していました。

天才軍師ゆえ、抜群の信頼をしていた豊臣秀吉さえ彼を警戒していたのも頷けます。
警戒と同時に嫉妬していたのかもしれません。自分より能力のある人間を疎ましくなるのは、
人間の性といえましょう。それを察して早々と息子に家督を譲ったのも、官兵衛らしいと
いえます。千利休と同じ道(切腹)を辿るのを回避した可能性は大です。

黒田官兵衛を凄いと思う点は数多くあります。

一つには生に対する執念。謀反を起こした荒木村重を説得しに行き、捕らえられて1年以上
牢獄に閉じ込められ、足も変形したにも関わらず、決して生きることを諦めませんでした。

一つには城主小寺藤兵衛を最後まで見捨てなかった忠誠心。藤兵衛の嫉妬が、官兵衛の
幽閉に繋がった説もある中、普通なら復讐心があってもおかしくはありません。

一つには備中高松城を水攻めすることを秀吉に進言したアイデアマン。また本能寺の変で
中国大返しを助言(殿チャンスですよ!)したのも官兵衛だとすると、秀吉にとっては
最高の名参謀だったはずです。

天下は取りたいが決して無理はしない。人に従う時も謙虚ですが、必要以上に媚びない
官兵衛は、仮に10倍の敵がいようとも勝つ男と言えます。

官兵衛は一人も側室を置かず、生涯、妻光だけを愛し続けてきたというのがこれまでの
定説でした。しかし、先日BSプレミアム「偉人たちの健康診断」で、官兵衛の死の原因
は梅毒と解説していました。それが本当なら、美談もすこし色褪せますが、人間らしいと
いう捉え方もできます。

現代においても、仕事で成功するためには、2つのファクタが必要であることに気づか
されます。一つは自分を引き上げて(認めて)くれる人間に出会うこと。秀吉の場合、
間違いなく織田信長でしょう。二つ目には、優秀なブレーンがいること。自分一人でやれ
ることは限界があります。片腕となって動いてくれる部下がいて、成果は2倍にも3倍に
も跳ね上がります。官兵衛のような部下が欲しいと思う経営者は多いはずです。しかし現実
には、そうした人物は中々いないものです。

それにしても、官兵衛をはじめとする歴史上の英雄に実際に会ってみたいものです。
そんな空想に耽っていると、瞬く間に時間は過ぎていきます。
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『箱根の坂』 [本]

司馬遼太郎氏の「箱根の坂」を読みました。

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司馬先生の作品は読むたびに何がしの感動があり、発見があるのですが、この小説は特に
心に残るものでした。
主人公は、室町時代に生きた北条早雲です。
武田信玄、上杉謙信、織田信長、豊臣秀吉などは世間で実に良く知られていますが、
北条早雲はそれに比べて知名度は低いように思われます。
しかし、この本を読んで、早雲の人となりを知るにつれ、その人間的な魅力に引き込まれ
ました。今あらためて戦国時代で一番好きな武将はと聞かれれば、北条早雲と答えること
でしょう。

早雲の本名は伊勢宗瑞。早雲自身は生前一度も「北条早雲」を使ったことは無かった
といわれています。驚くべき事実は、歴史の表舞台に登場したのは55歳の時です。
当時は人生50年といわれた時代ですので、超遅咲きといえます。亡くなったのは
1519年、満で87歳ですからまさしく超人です。
「戦国時代」という言葉が使われますが、1493年早雲61歳の時の堀越公方の
家督争いに乗じて伊豆に出兵し足利茶々丸を追い出し伊豆を占領した時から、
戦国時代の始まりとも言われています。1495年には、小田原藩主大森冨藤頼を
謀略し小田原城を奪い、1516年84歳の時、新井城を攻略し、相模・三浦氏を
滅ぼして相模を平定します。この生命エネルギーは、他の武将にはないものと思います。
50歳で結婚、61歳で三男幻庵を生んでいるなど、超人の名にふさわしいと言えます。

早雲を好きになった理由として、早雲には欲深さがなかったことがあげられます。
斎藤道三などと違い、私欲で国を盗んだのではありません。
晩年の戦いのほとんどは、駿河の今川氏親からの要請によるものであり、早雲自身の
利害とは関係ありません。甥の氏親への義理堅さは美しくもあります。

もう一つ、この小説に引き込まれた理由として、題目に箱根が使われているように
舞台が、駿河、伊豆、小田原、三浦と、私にとって思い出深い土地であることです。
私自身小学校6年から約3年間、静岡県の御殿場市に住んでいました。この3年の
間、休みの日には、父と山登りと史跡名勝巡りをして過ごしていました。
富士山はもちろん、愛鷹山や箱根連山も踏破し、早雲の辿った軌跡が手に取るように
分かります。小説内に出てくる、三島大社、小田原城、油壷なども全て実際に訪れている
ので、懐かしさがこみ上げてくるのです。

歴史小説を読むと、実際に事が起きた地を訪れて見たいという思いが、ふつふつと
湧いてきます。だから司馬先生の作品は止められません。
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「覇王の家」 [本]

司馬遼太郎氏の「覇王の家」を読みました。
司馬作品は、昨年来ずっと読み続けていますが、この本はとりわけ面白かったです。

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新潮文庫

徳川家康という人間像を深く知るには、司馬作品である「覇王の家」、「関ケ原」、「城塞」
の3作品を読めば十分だと思います。
「覇王の家」は家康の幼少期から小牧長久手の戦い(1584年)の頃まで、
「関ケ原」はご存知天下分け目の戦いといわれる1600年にあった石田三成との戦い、
「城塞」は豊臣秀頼、淀君側の視点から書き下ろした作品ですが、大坂冬の陣、夏の陣
で秀頼、淀殿を自害に追い込んだ家康が実によく描かれています。

「覇王の家」を読み終えて、家康が唯一完膚なまでに叩きのめされた三方ヶ原の戦い
の経緯や、なぜ正妻の築山殿や長男信康を殺すに至ったかなど、明確に知ることができ
ました。
自称歴史好きな自分にとって愛知県に住んでいることを幸運に思います。
小牧長久手の戦いに出てくる、家康の拠点の小牧山城、秀吉の拠点の犬山城、信雄の拠点
清州城、主戦場の長久手の古戦場も自宅からそう遠くはなく、当時の雰囲気を味わいたい時
は、いつでも訪れることがきます。

それにしても、三大英傑の織田信長、豊臣秀吉、徳川家康が全て愛知で誕生したことは
奇跡と言えます。日本史って本当に奥深く楽しいです。
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素晴らしい作品を忘れない! [本]

作家眉村卓氏が亡くなられました。

私が中学・高校の頃夢中になって読んだのが、眉村卓氏の作品でした。
眉村作品で、最初に買った小説が、「天才はつくられる」だったと思います。
「れらわれた学園」、「とらえられたスクールバス」等、学園物シリーズは、
自分の世代にピッタリで、読み始めると止まらなくなりました。
また「わがセクソイド」は、人間とアンドロイドが恋に落ちるストーリですが、
ラストが悲しい結末で、今でも深く記憶に残っています。
更に「C席の客」など、ショートストーリーも抜群に面白い作品を数多く残されています。

当時の本はほとんど廃棄してきましたが、眉村卓氏の作品は、処分するのが惜しく、
一部まだ手元に残しています。

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それだけ思い入れが強かったのだと思います。
年数が経ち、本は随分傷んでいますが、今一度若き日に戻った気分で読み直して
みようと思います。
眉村先生、心よりご冥福をお祈りいたします。
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司馬遼太郎作品について [本]

ここ半年の間、「司馬遼太郎」先生の作品を読み続けてきました。

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日本史好きな自分にとっては、どの小説も面白く記憶に残る本ばかりです。
評価付けするのはおこがましいですが、数ある作品の中から私のベスト10をあげます。

<作品名>        <主な登場人物>
跳ぶが如く (全10巻)  西郷隆盛・大久保利通
燃えよ剣  (全2巻)  土方歳三
竜馬がゆく (全8巻)  坂本龍馬
花神    (全2巻)  村田蔵六(大村益次郎)
夏草の賦  (全2巻)  長曾我部元親
国盗り物語 (全4巻)  斎藤道三・織田信長・明智光秀・豊臣秀吉
世に棲む日々(全4巻)  吉田松陰・高杉晋作
峠     (全3巻)  河井継之助
坂の上の雲 (全8巻)  正岡子規、秋山好古、秋山真之
殉死           乃木希典

「夏草の賦」、「国盗り物語」は、西暦1500年代、戦国時代が中心です。
織田信長や豊臣秀吉はあまりにも有名ですが、土佐城主の長曾我部元親がどんな
人物だったのかなど、「夏草の賦」を読んで初めて知ることになります。
「跳ぶが如く」、「竜馬がゆく」、「燃えよ剣」、「花神」、「世に棲む日々」は
幕末~明治維新を描いていますが、どの登場人物も、本当に才気があり人間的な魅力が
凄すぎます。
とかく薩長の志士ばかり注目されがちですが、長岡藩主河井継之助の生き様には
感動してしまいます。
「坂の上の雲、「殉死」は明治維新から近代国家に入り、日清戦争、日露戦争を
で活躍した秋山兄弟や乃木希典、文学の世界で巨大な足跡を残した正岡子規が描かれて
います。
司馬先生の、史実に対する調査の情熱は半端ではありません。だからこそ読み手を
夢中にするのでしょう。

それにしてもほとんど皆若くして亡くなっています。
戦国や幕末は、常に死と隣り合わせの時代とは言え、太く短い人生だったとしか
いいようがありません。
主だった主人公の亡くなった年齢と死因をまとめると、

高杉晋作   27歳  病死
吉田松陰   29歳  安政の大獄による死刑
坂本龍馬   31歳  暗殺
土方歳三   34歳  函館戦争による戦死
正岡子規   34歳  病死
河井継之助  41歳  北越戦争による流れ弾
大村益次郎  45歳  暗殺
大久保利通  47歳  暗殺
織田信長   47歳  本能寺の変により自害
西郷隆盛   49歳  西南戦争により自害
長曾我部元親 60歳  病死
豊臣秀吉   61歳  病死
乃木希典   62歳  明治天皇崩御により妻と共に自殺

戦争もなく、医療の発達で人の寿命も延び、餓えに苦しむこともなく平和そのものの
現代。本来ならこんな安心の時代に暮らせることを幸せに思わねばいけないはずですが、
死と隣り合わせで、近代国家を創ろうと必死だった明治維新からの30年間が輝いて
みえてしょうがありません。タイムマシンがあるならこの時代を訪れてみたい、
そんなしょうもないことを考えながら、いましばらく司馬先生の残りの作品を読み続け
たいと思います。

来年、河井継之助を主人公とした「峠 最後のサムライ」が役所広司さん、松たか子さん
らで映画化が決定しています。今から上映が楽しみです。絶対に観に行くつもりです。
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「裁きの家」 [本]

三浦綾子の「裁きの家」を読みました。

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集英社文庫

ここ半年で、東野圭吾の作品をほぼ全て読み終え、自宅にある古い小説を読み直すことにしました。(父の残した未だ読んでいない小説がたくさんあります)

三浦綾子は、「氷点」がよく知られていますが、手元にあるのは、「道ありき」、「塩狩峠」、「積み木の箱(上下巻)、そしてこの「裁きの家」です。

この小説は昭和45年に「週刊ホーム」に連載された作品ということなので、既に50年近く経っています。しかし読んでみて全く古臭さはなく、現代にも十分通じる話ではないかと感じます。

サラリーマンの小田島謙介、兄で大学教授の小田島博史。この謙介と博史の兄弟の二つの家族を中心に、それぞれの家庭に起こる様々な問題と、健介の妻優子と博史の妻滝江の二人の主婦を対照的に描き、人間のエゴイズムを、それぞれの息子たちの目を通した描かれた作品です。
滝江のような悪妻は実際いると思いますが、ただ実の息子が自分の死をかけて母を殺そうとできるのか正直疑問です。それにしても悪女滝江の車に同乗していた謙介の妻優子が、頬に大きなガラスが突き刺さるというラストは、「何故」そんな理不尽な終わり方なんだと、著者にクレームの1つもつけたくなります。
しかしそれは、人は人を殺す権利はあるのか?という著者の問いかけかもしれません。色々考えさせられる作品でした。
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「加賀恭一郎シリーズ」は最高です [本]

先月から、東野圭吾氏の小説を20冊程度読み続けています。
2日で1冊のペースですが、実に面白く時間を忘れて読み耽っています。
東野圭吾といえば、天才物理学者・湯川を主人公とした「ガリレオシリーズ」
をTVで観ていましたが、これまで小説は読んだことがありませんでした。

中でも「加賀恭一郎シリーズ」はこれまで読んだミステリーの中でも群を抜いて
面白かったと言えます。

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刑事・加賀恭一郎を主人公としたシリーズで、
第1の事件『卒業』は加賀が大学生時ですが、第2以降は全て刑事になっての話です。
今年、第10の事件『祈りの幕が下りる時』が阿部寛、松嶋菜々子主演で映画化され
ました。
私は日本の俳優では阿部寛さんが一番好きですが、阿部さんを思い浮かべながら
主人公である加賀恭一郎の活躍を見ると、本当にマッチングしていることが
分かります。

それにしても、作者東野圭吾氏は電気工学科出身にもかかわらず、これだけ面白い作品を
書き続けることができることに、心から尊敬してしまいます。逆に理系出身だからこそ、
論理的な思考によって解決に導くミステリーを書くことができるのだと思いました。

加賀恭一郎シリーズは全作面白いですが、個人的には、
第7の事件『赤い指』、第8の事件『新参者』、第9の事件『麒麟の翼』、
第10の事件『祈りの幕が下りる時』がお勧めです。
加賀恭一郎シリーズは第10で完結ですが、その他の作品も数多くあるので、当分は
楽しむことができそうです。
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「蜜蜂と遠雷」 [本]

先日、子供の荷物を整理していると、ダンボールから恩田陸の「蜜蜂と遠雷」 が出てきました。
以前から読みたいと思っていた本でした。

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「蜜蜂と遠雷」は今年の直木賞受賞作です。また直木賞と本屋大賞のダブル 受賞及び
同作家2度目の本屋大賞受賞は、史上初の快挙です。

感想を述べるなら、ここ数年の直木賞受賞作のなかでは、文句のつけようがない
最高傑作です。褒め過ぎかもしれませんが、クラッシクに興味のある人なら、
この小説で描かれている演奏曲の説明の細かさに驚くはずです。

ピアノコンクールを舞台にした小説なので、音大出身の我が子が買いたくなるのも
頷けました。
子供の専門は打楽器ですが、ピアノも5歳の時から習っていました。何度かピアノで
コンクールにもエントリーし、演奏会にも出ていました。私も当時は仕事がハードで
したが、時間のやりくりして必ず家内と聴きにいったものでした。
コンクールの緊張感は独特なものがあります。本を読みながら、当時のことを度々
思い出しました。

それにしてもこの恩田陸という作家は、どのようにしてこれだけピアノコンクールの
ことについて精通しているのでしょうか。相当の取材や勉強をしない限り、これだけ
正確かつ深い描写することは不可能と言えます。逆にこれほど信憑性のある文章力だ
からこそ、夢中になってしまうに違いありません。

500ページ強の長編小説ですが、一度読み始めると途中で読むのを中断することは
難しいです。それほど引き込まれる、読む価値がある1冊と言えます。

なお別売りで、蜜蜂と遠雷音楽集がCD化されています。
作曲中のピアノコンクールから19曲を厳選した2枚組アルバムです。
恩田陸書下ろしのエッセイが書かれており、登場曲への思いも分かります。

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<背表紙の文>

ピアノコンクールを舞台に、人間の才能と運命、
そして音楽を描き切った青春群像小説。

3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。
「ここを制した者は世界最高峰のS国際ピアノコンクールで優勝する」ジンクスがあり
近年、覇者である新たな才能の出現は音楽界の事件となっていた。
養蜂家の父とともに各地を転々とし自宅にピアノを持たない少年・風間塵16歳。
かつて天才少女として国内外のジュニアコンクールを制覇しCDデビューもしながら
13歳のときの母の突然の死去以来、長らくピアノが弾けなかった栄伝亜夜20歳。
音大出身だが今は楽器店勤務のサラリーマンでコンクール年齢制限ギリギリの
高島明石28歳。完璧な演奏技術と音楽性で優勝候補と目される名門ジュリアード
音楽院のマサル・C・レヴィ=アナトール19歳。
彼ら以外にも数多の天才たちが繰り広げる競争という名の自らとの闘い。
第1次から3次予選そして本選を勝ち抜き優勝するのは誰なのか?
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『人間失格』 [本]

太宰治の『人間失格』を読みました。
太宰文学の総決算と言われている作品です。

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『人間失格』は確か中学生の頃読んだ記憶がありますが、当時は内容がよく分かりませ
んでした。
今、太宰の生涯を知ったうえで、もう一度読むと、内容がとてもよく理解できます。
先日読んだ夏目漱石もそうですが、明治、大正、昭和初期の小説家については、
非常に興味があり、小説を読む前にその作家の人生の軌跡を徹底的に調べます。

未完の遺作『グッド・バイ』もそうですが、『人間失格』は、まさに太宰自身
の生き方、思いといえます。

太宰は、麻薬中毒、4度の自殺未遂など放蕩無頼の作家です。少年時代から
オシャレに気を遣い何かと形から入ったことは有名です。常に太宰は
「ダンディズム」を意識して生きてきた男だと思います。
選考委員である川端康成に、芥川賞受賞を懇願したことは有名ですが、
かっこをつけた生き方をここまで徹すると、逆に拍手を送りたくなるから
不思議です。

「小説が書けなくなった」という遺書とは裏腹に、子供の頃に読んで感動した
『走れメロス』を始め、これほどサービス精神旺盛な作品を世に出した太宰だから
こそ、多くのの読者に愛されるのでしょう。
しかし、自殺未遂を重ねた相手の女性も、玉川上水で一緒に入水自殺した
山崎富栄も写真を見ると全て美人です。太宰のダンディズムに惹かれたのでしょうか。

手元にある、『晩年』も早速読みたいと思います。
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『愛と死』 [本]

武者小路実篤の書いた『愛と死』を読みました。約100ページという短編小説で、
読み終えるのに1時間かかりません。

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自宅の書棚にある本でしたが、今まで読むことはありませんでした。
新潮文庫で、題字は武者小路実篤の直筆です。

内容は恋愛小説、いや正真正銘の純愛小説です。
時代設定はおそく昭和初期だと思いますが、古き良き真面目な男女の恋愛物語です。
主人公村岡は小説家だからかもしれませんが、夏子との会話がとても文学的で、
今の若い子ではピンとこないかもしれません。

村岡がフランスから帰国後、帰国の歓迎会で述べた、
「死んだものは生きている者に対して、大いなる力を持つが、生きているものは死ん
でいる者に対して無力である」
という言葉が印象的です。

また亡くなった夏子が、女優の故夏目雅子さんとだぶりました。
それくらい健康的で、透き通った美しさを持った女性として描かれています。
読んだ人は、若かりし頃を思い出す人もいるのではないでしょうか。
胸打たれ、心に染みる1冊といえます。


◇あらすじ(ウィキペディアより)
小説家の端くれである村岡は尊敬する小説家であり、友人となった野々村の元へ訪問
するようになる。そこで野々村の妹である夏子と知り合う。ある時、野々村の誕生日会
の余興の席で夏子に窮地を救われてから、二人の関係が始まる。文芸会の出し物や手紙
のやり取りで距離を縮めていき、最終的に村岡の巴里への洋行後に結婚をするまでの
仲になる。半年間の洋行の間でも互いに手紙を書き、帰国後の夫婦としての生活に希望
を抱いていたが、帰国する船の中で、電報によって夏子の急死が知らされる。帰国後、
深い悲しみを負いながら野々村との墓参り、帰国の歓迎会で村岡は「死んだものは生き
ている者に対して、大いなる力を持つが、生きているものは死んでいる者に対して無力
である」という無常を悟る。二十一年の時を経てもその考えは彼にとっての慰めとなっ
ている。
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『こころ』 [本]

若い頃に読んだ、夏目漱石の『こころ』を読み直しました。
年月が経ちすぎて、話の内容を忘れかけていましたが、この歳になって再読し、
あらためて漱石の文才の凄さを感じずにはいられません。
私の読書法は、基本、斜め読みですが、この書は、一語一句噛み締めて読みました。

ところで自宅の書棚には、2冊の『こころ』があります。

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右は、旺文社文庫で昭和48年9月20日重版発行(¥150)であり、
左は、新潮文庫で、平成22年6月15日重版発行(¥362)のもの。
前者は、私が学生時代に買って読んだ本、後者は子供が買ったモノです。

内容以下の通りです。、
大学生の「私」が、海で知り合った「先生」の人間性に惹かれるが、と同時に
「先生」につきまとう淋しい影を気がかりに思っていた。帰省した私のもとに、
ある日突然届けられた先生の遺書。そこには先生の「過去」が重苦しく広がって
いた・・。

『こころ』は、大正3年4月20日から8月11日まで朝日新聞に連載された
漱石円熟期の代表作です。
全体を3つに区分して、上「先生と私」、中「両親と私」・下「先生と遺書」
で構成されます。

読み終えて、私がもし先生の立場だったらどうなのか考えてしまいます。
自殺したKへの懺悔の気持ちはあるにせよ、悩み続けなければいけないほどの
裏切りだとは思えません。また先生の性格上、Kの告白に対して、自分の気持ちを
打ち明けられなかったことも理解できます。そうまでして妻とした人を残して
自らも命を絶つという決断に、深く考えさせられました。

100年以上前に書かれた作品で、文中、明治天皇の崩御や、明治天皇を慕って
殉死した乃木大将なども出てきますが、内容は今の時代にも通じるものがあり
全くもって古さを感じません。

あらためて、文豪といわれる作品の素晴らしさに浸っています。
時間が十二分にある今の私にとって、しばらく文庫本を読み続ける日が続きそうです。
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雨の日は読書 [本]

時期外れの台風が近づいてきました。
昨日、朝一番に期日前投票にも行ってきましたが、実に多くの人が来ていました。

雨の日は、自宅でゆっくり読書をして過ごすのがいいです。

ITに身を置いていた時代、読んでいた多くはビジネス書と投資の本でした。
毎月送られてくる「日経コンピュータ」で勉強会を実施し、経営に関する書物を乱読、
趣味の株式や、投資信託などの資産運用に関する本の数々・・・
この手の本は僅かばかり残して、ほとんど処分してしまいました。

今読みふけっているのが、主に学生の頃親しんだ小説です。
書斎の本棚には、昔読んだ文庫本が沢山置いてあります。

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夏目漱石、森鴎外、志賀直哉、三島由紀夫、谷崎潤一郎など、名作と呼ばれる
本を何十年かぶりに順に読み返しています。
若い頃には分かりにくかった内容も、今読むと岩に染み入る水のように理解できる
から不思議です。
それと同時に、作者の生きた時代を振り返ることが楽しくてしょうがありません。

今読んでいるのは、夏目漱石の『こころ』。
漱石の代表作ですが、漱石は1867年生まれで、亡くなったのが1916年です。
1867年は、徳川慶喜が大政奉還をした年です。
ということは、漱石は小学生の頃は、あの西郷隆盛を盟主として起こした西南戦争
(1877年)も知っているわけで、漱石は、西郷隆盛や勝海舟が同じ時代を生き
ていたわけです。
明治維新の時代、坂本龍馬、西郷隆盛、大久保利通など士族や政治家に目がいきがち
ですが、漱石や森鴎外など文学に生きた人も忘れてはいけないような気がします。

半年前から、日本の歴史を勉強し直していますが、作家の時代背景を思い浮かべ
ながら小説を読むのも、中々いいものです。
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『海の見える理髪店』 [本]

荻原浩の『海の見える理髪店』を買って読みました。

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集英社
定価1400円+税

第155回直木賞受賞作です。

荻原氏の作品は、2005年の『明日の記憶』を読んで以来ですが、この作品は背表紙
にも書かれているように、近くて遠く、永遠のようで儚い家族の日々の六編の物語が
描かれています。

個人的には、最後の『成人式』が印象に残りました。
15歳で交通事故で亡くなった娘、鈴音に代わって、両親が成人式に出席する
ストーリーですが、一人娘を持つ自分自身と重ね合わせてしまいました。

家族小説集としては、夢中になって読み込むほどではありませんが、
サラっと読め、決して後味が悪くはない作品だと思います。
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『火花』は売れそう [本]

今話題の、お笑いタレントの又吉直樹が書いた『火花』を買って読みました。
148ページと短いので、2時間で読めます。

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内容は、
売れない芸人徳永が、熱海の花火大会で、先輩芸人神谷と電撃的な出会います。
徳永は神谷の弟子になることを志願し、人間味に溢れる神谷に徳永は惹かれていき、
神谷もまた徳永に心を開き、神谷は徳永に笑いの哲学を伝授しようとします。

タレントが純文学作品で主要文芸誌デビューしたことも話題ですが、三島賞、芥川賞の候補に
なったことはすごい事です。
文章表現力は高く、素晴らしい作品だと思います。

先輩芸人神谷のエンディングは、個人的にどうかと思いますが、著者又吉さん自身の得意な
分野だからこその作品であると思います。
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『女のいない男たち』 [本]

村上春樹氏の『女のいない男たち』を書店で購入して読みました。

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文藝春秋刊 定価(本体1574円+税)

6話からなる短編小説集で、短編小説としては9年ぶりとなります。

『1Q84』や『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』といった長編小説は、その内容に
難解な一面がありますが、今回の短編は、総じて内容が理解し易く、深く考えずに一気に読
めてしまうものでした。
(とはいえ、『木野』の主人公が何故店を閉めて遠くにいかねばならなかったのか、
『女のいない男たち』は「書き下ろし」らしいが、脈絡が最後まで掴み辛かったです)

『ドライブ・マイ・カー』、『イエスタデイ』、『シェラザード』、『独立器官』は、部分的に自分自身
の過去に、重なる節があり、何か懐かしいものさえ感じるから不思議です。

特に『シェラザード』という35歳の女性が、高校2年生の時に、思いを寄せる同級生の男性
の自宅に侵入した話は、男性ならありそうな体験を女性がおこなうという点で、妙に斬新で、
生々しさを感じます。持ち出すものが最初は鉛筆、2回目はサッカーボールを象った小さな
バッジ、そして3度目は、洗濯籠に入った汗の染みついた丸首のTシャツ、その匂いを嗅ぐ
という、犯罪(変態に近い行為)ではあるものの、好きな異性のものであるならそうしたいと
いう、潜在意識としてあってもおかしくはないと思っている自分がいます。
(もちろん自分はしませんが・・そんな勇気はない)

ひょっとしたら、村上春樹氏自身にも、潜在意識として同様な思いがあったのかもしれません。
今回の短編は、著者のこれまでとはちょっと違った一面が垣間見え、また新しい魅力を発見
できたような気がします。
一読するに値する本だと思います!!
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ホテルローヤル [本]

第149回直木賞受賞作「ホテルローヤル」を書店で購入しました。
著者は桜木紫乃です。

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集英社
定価1400円

ゴールデンボンバーのTシャツを着て会見した女性なので記憶に新しいかと思います。

7つの短編からなり、「ホテルローヤル」というラブホテルを舞台にして、廃墟になったホテル
から、建設開始に至った理由を、時間を遡る形で男女の関係が描かれています。
ただテーマはセックスが中心で、貧困や不倫、表現は適切ではないかもしれませんが売春
に近いものもあり、どろどろ感はないのですが、少々重たいものを感じます。

作者の実家がラブホテルだったと言うとおり、経験を通じてラブホの描写がよくなされていると
感じました。それが二人の子供を持つ女性作家というところに少々驚きを覚えます。

感動はないですが、さらっと読めるのでいいのではないでしょうか。
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色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 [本]

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村上春樹氏の新刊、「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」を早速読みました。
発売僅か一週間で、100万部を超えたらしいですが、やはりその人気は凄いものがあります。
最初の20ページを読んだ時点で、「面白い!」と、心は完全にわしづかみされてしまいました。
総ページは370ページですが、息をつくまもなく読み終えました。

これまで村上氏の小説はほとんど読んできましたが、今回の作品も私にとっては期待を裏切
らない一冊でした。
作品は、自分自身を投影させられるようなストーリーでした。主人公を取り巻く人物が、名古屋
であることも大きかったかもしれません。
それにしても、主人公をはじめとして登場人物の会話が、どうしてこんなに理路整然としている
のか、哲学的でもあり、学識のある人間でないと成立しないと思うのは私だけでしょうか。
回想のシーンでの大学の後輩、灰田青年の父親の不思議な話や、なぜ前触れもなく主人公の
前から姿を消したのかなど、いくつか考えさせられた点はありますし、含みを持たせたエンディ
ング。色々な結末を想定させるからよいのかもしれませんが、気になるところです。
前作の「1Q84」に比べると、内容が実に分かりやすかったです。

昨年、ノーベル文学賞を逃した時も思いましたが、異次元の才能を持ち合わせた作家であると
思っています。これから村上作品をどれだけ読むことができるのでしょうか。
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年金は60歳からもらえ [本]

80歳を過ぎた著名人が相次いで亡くなられています。
最近までTV画面を通じて活躍していた方も多く、本当に驚かされます。

私の考える「年金」についてです。
現在、日本の「年金」は65歳からの支給です。
(これを68歳まで引き上げる検討がなされていますが・・・)

私は家内と話し合い、年金は60歳で受給申請をすることに決めています。
これは繰り上げ支給というものですが、65歳からの支給と比較すると、60歳でもらえる金額は
65歳より30%低くなります。
例えば40年間厚生年金を加入した場合、夫婦合わせて月23万円程度だと思います。
これを60歳からもらおうとすると、23万*70%=16.1万円/月の支給となるわけです。
30%の減額は結構大きいようにも見えます。
今の試算だと、65歳ではなく、60歳から支給を受けると、大体77歳くらいで、支給総額で
逆転するようです。従って77歳以前になくなる場合は60歳から、77歳以上長生きする人は
65歳から受給したほうが得という計算になります。

しかし、私の持論は、人間は75歳過ぎると完全に老人の域となります。
行動範囲は極端に狭くなり、自宅中心の生活となります。食欲だって細くなります。
心配なのは医療費が思い浮かびますが、今の現行制度であればそれほど心配する必要は
ないと考えます。
自分の寿命など分かるはずもありません。先のことを心配するより、体が動くうちにもらえる
ものはもらっておいたほうがよいというのが、私の考えです。
この考えは、家内と全く一致しています。

繰上げ支給は賛否両論あり、色々な書物もでていますが、私が参考にしているは、
経済評論家の森永卓郎氏の「年金は60歳からもらえ」です。

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2012年3月16日発売
定価:1,050円


こういった将来の話は、夫婦で日頃からよく話し合っておくべきだと思います。
人生観、価値観の違うことほど、生活をしていて苦しいものはありません。
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古事記・日本書記のすべてがわかる本 [本]

昨日、書店で1冊の本を購入しました。
「至上最強カラー図解 古事記・日本書記のすべてがわかる本」

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ナツメ社
¥1575

日本の歴史書の中では、「古事記」、「日本書記」は代表的な存在です。
この二つの歴史書は、天皇家の系譜を知る上で重要な資料です。
私は父の影響もあってか、子供の頃から日本史が好きでした。

ただ、恥ずべきは、この歳になるまでこの二つの書の内容をほとんど知らなかったのです。
天武天皇の命で編纂されたことや、太安万侶や稗田阿礼、舎人親王など編纂に関わったこと、
古事記が712年、日本書記が720年に献上されたことなどは、受験勉強で暗記しましたが、
その内容までは知らなかったのです。

この本は図解付で、とても分かりやすくまとめられていました。
子供の頃父から話をきかされた、天照大御神の天岩屋戸の隠れ、稲羽の素兎と八十神の怒り、
三種の神器など今までうろ覚えだったものが、よ~く理解できました。

そもそも、歴代天皇のうち、初代神武天皇から14代仲哀天皇までは少なくとも神話の人物で
あるということも驚きです。
大阪にある仁徳天皇陵は16代なので、このあたりは実在したと信じたいものです。
(はっきり実在したと言い切れるのは、26代の継体天皇からのようですが・・・)

古事記ができて、今年がちょうど1300年ですが、もっと日本という国を知りたい!
読んでそう思わずにはいられません。
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金子みすゞについて [本]

三省堂書店で本のバーゲンをおこなっていました。
そこで見つけた1冊の本、「総特集金子みすゞ」です。思わず買ってしまいました。
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KAWADE夢ムック

私には詩の才覚はありませんが、やはり読んでみて素直に心に沁みてきます。
大震災直後からテレビで流れていた「こだまでせうか」

こだまでせうか

「遊ぼう」っていふと
「遊ぼう」っていふ

「馬鹿」っていふと
「馬鹿」っていふ

「もう遊ばない」っていふと
「遊ばない」っていふ

さうして、あとで
さみしくなって

「ごめんね」っていふと
「ごめんね」っていふ

こだまでせうか
いいえ、誰でも


金子みすゞは明治36年(1903年)生まれ、結婚運に恵まれず、昭和5年に離婚、
その直後の3月10日、僅か26歳の若さで自殺しました。にも関わらず512編の詩を
この世に残しました。


大漁

朝焼小焼だ
大漁だ
大羽鰯の
大漁だ

浜は祭りの
ようだけど、
海の中では
何万の
鰯のとむらい
するだろう

誰もが称賛したあまりにも有名な詩ですが、子供の目線で感じた思いが見事なまでに
表現されています。
こうして時を忘れて詩集を読むこともいいものです。
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KAGEROU [本]

先日発売された、斉藤智裕氏の「KAGEROU」を会社帰り書店で購入しました。

KAGEROU.jpg
出版社: ポプラ社
価格:¥ 1,470
11月に発表された『第5回 ポプラ社小説大賞』の大賞受賞作品となった作品。
水嶋ヒロ氏の処女作でありながら大賞受賞を果たし、賞金2000万円を辞退したことでも
話題となりました。

電車の中と帰宅して夕食後の、あわせて約1時間ちょとで読み終えました。
236ページと比較的短編であり、かつ、活字が大きいので、あっという間に読みきること
ができます。

内容は、借金を抱えてリストラされ絶望を抱えた主人公ヤスオと、自殺する寸前に突如
現れた黒服の男キョウヤとの間で、ある変わった契約を交わすことになります。
その後、ヤスオが若き女性アカネと出逢い、愛することの切なさを知るというストーリーが
展開されています。
結末が、ひとひねりされており、読者に少し考えさせる内容となっています。

現実的な内容ではなく、以前書いた村上春樹氏の「1Q84」を思い出してしまいましたが、
ストーリーはとても単純です。(多分数年経っても覚えていると思います)
素人くささも正直感じますが、本名で応募して大賞を受賞したのだから、やはり才能は
あるのでしょう。
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マイライフノート [本]

野村證券から出版されている、「マイライフノート」を書店で購入しました。
副題には、夢を叶え、家族と心をつなぐ魔法のノートとされています。

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野村證券信託銀行事業部 編
2,520円(税込) B5判 

目次は、以下から 成っています。
第1章 心のアルバム
第2章 夢のキャンバス
第3章 財のクローク
第4章 私のメッセージ

「人生を振り返り、遺される家族へのメッセージを書き記す上質なノートと、心穏やかに
終末期を迎えるための資産運用や相続、介護、葬儀などの必要知識をまとめた解説書
を、豪華箱入りセットにした新しいタイプのエンディングノート」と解説されています。

私は30代の頃から、人生のドリームマップを書き続けていますが、このノートはその
簡易版のようなものです。
自分自身のプロフィルや、家族、財産や夢、自分が亡くなった後の希望する対応方法など、
大切なものが何か、次第に整理されてきます。
各ページに自分の思い出の写真を貼ったりして、作成するのが楽しくなります。
50歳以降はこれからの未来を書いていくことになりますが、一つ一つ時間をかけて埋めて
いきたいと思います。
この本が完成すると、将来家族にとっては、貴重な思い出の一冊にになることは間違いあり
ません。
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孤舟(こしゅう) [本]

最近読書付けです。まさに読書の秋です。
渡辺淳一の新刊「孤舟」を書店で見かけ購入しました。(約2時間で読めます)
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渡辺淳一著
集英社 定価1680円

定年退職した主人公威一郎が、企業戦士から一転、その日を過ごすにも時間を持て余す
苦悩や、家族から疎まれる悲哀が描かれています。妻や娘が家から出て行き、それまで
家事等一切しなかった威一郎には、戸惑いの連続です。
妻にとっては、金魚の糞のように付きまとわれるうっとうしさを感じてしまったようです。

定年後の生活の送り方については色々な本が市販されていますが、仕事一筋であった
男性ほど、時間の使い方に戸惑ってしまうようです。
趣味や交友関係が多い人はよいのでしょうが、毎日続けることができる趣味となると中々
難しいものがあります。また資金に余裕があるとないでは全然違ってくるでしょう。

この主人公を始め、多くの場合、定年後妻の行動が気になり始めるケースが多いようです。
自宅でごろごろしているため、これまでは意識していなかった妻の行動をつぶさに観察
するようになります。また妻側も3食の用意、いつも見張られているというストレスが溜まり、
やがて爆発に至ります。風呂掃除くらいして当然という妻の主張も分かるような気がします。

読みながら自分ならどうなるだろうと考えてみました。
私の場合、今のところそういった干渉はほとんどお互いなされません。土日妻が外出して
もあるもので食事は済ましてしまいますし、1人でいることが苦痛ではありません。
妻も私の行動を根掘り葉掘り聞くようなことはありません。ですから私が将来退職しても
一定の距離感を持ってうまく暮らしていけるのだと思っています。

ただ今以上に自由な時間ができるという点で、ライフワークとなるような趣味やボランティア
などは見つけておくべきかもしれません。
私の趣味である将棋や麻雀にしても相手が必要ですし、何か1人でできることが重要です。
子供の頃好きだった絵画なども、定年になったら始めたいとも思います。
この主人公のように、妻が出ている間にデートクラブに入会して、ちょっとしたアバンチュール
楽しもうと考えるかどうかは・・・これは多分無いでしょう!

それにしても、この「孤舟」は、何故か気持ちよく読めます。テーマは重たいはずですが、
主人公をはじめ登場人物は皆、明るくて前向きです。
TV化できそうなストーリーであり、お勧めの一冊と言えます。
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社長力を高める8つの法則 [本]

「社長力を高める8つの法則」という本を購入し早速読みました。
(1時間ほどで読めます)
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大久保秀夫著
実業之日本社 価格¥1,575

株式会社フォーバルの代表取締役会長大久保秀夫氏の書いた本です。
8つの法則からなっていますが、その中の法則6「社外に相談相手を持つ」が特に心に残りました。
内容を要約すると、
(1)苦言を呈してくれる相手は大事な存在であり
(2)外部パートナーを考える時、同業者はNGである
(3)そのブレーンを見つけるためには行動あるのみで、
(4)友達ではなく、あくまでも人生の先達としての存在を追う
といったことです。

ブレーンの存在は、メンターという言葉で言い表される場合も有り、色々な本でその重要性は
説かれています。
いざという時に自分の話を聞いてくれる、親身になってくれ、相談に乗ってくれる、こういう人が
1人でもいると、心の安定感は全然違うということが書かれています。
確かにその通りだと実感します。そしてこうした人と出会うことの難しさも同様に感じています。

ここで書かれている同業者はNGであることも、見つける難しさの大きな理由となっています。
同業では何人かいる(と私自身は思っている)のですが、とかく悩みの質が似通ってしまい、
正しいアドバイスは、することも受けることも難しいケースが多いと言えます。

こうしたこともあって、数年前から意識的に、異業種の交流会にも出席する機会を増やしては
いますが、中々ブレーンと思える人物に出会うことは難しいのが現実です。
それでもその努力は継続する必要があるのでしょう。
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