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「君の膵臓を食べたい」と「赤い鳥」 [本]

今は無人となった子供部屋に入り、本棚を覗いてみると数十冊の小説が並んでいます。
ここ数年、週一ペースで小説を読んでいますが、本代もバカにならず、新しい本の発見は嬉しい
限りです。子供がどんな本を読んでいたのか、ちょっと気になります。
そんな中で目に留まったのが、佐野よるさんの
「君の膵臓を食べたい」でした。

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2015年のデビュー作で、浜辺美波さん、北村匠海さんで映画化もされました。
題名にインパクトがあり、当時結構話題になったはずですが、恋愛小説ということもあり、
自分では買うことはないジャンルです。

許可を取っていないですが(持ち主はいないので)読んでみました。
恋愛小説の王道をいくストーリーではありますが、ラストに近づくと不覚にも涙が・・

あらすじは割愛しますが、読んでいて思わず脳裏に浮かんだのが、赤い鳥の「誰のために」
という曲でした。赤い鳥は、1969年に結成し、1974年解散した私が最も好きなフォーク
グループです。「翼をください」や「竹田の子守唄」といえばピンとくるでしょう。
歌詞を引用させていただきます。

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 誰のために
 作詞:山上路夫 作曲:村井邦彦 歌:赤い鳥

 私はだれのために 生まれて来たのか
 あなたにめぐり逢って 答えを知ったわ
 これまでひとり 生きている意味を
 私は探してた(探してた)
 あなたを愛するため 生まれてきたのよ

 あなたと出逢い 愛の花が
 この世に 開いたの(開いたの)
 あなたを愛するため 生まれてきたのよ
 あなたを愛するため 生まれてきたのよ

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「君にとって生きるってどういうこと?」と春樹が尋ねると、余命1年の咲良は、
「誰かと心を通わせることかな。」と答えます。

この世に生を受け、人と出逢い、その間、喜び、愛、悲しみ、涙、そして別れ、そのすべてが
咲良にとって「生きる」ということなのでしょう。

この年齢になっても、この手の小説に涙できる自分に少々驚いています。
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いっぷく

日本人的には、「死」を扱うなんて縁起でもない、となりそうなところを、そうならないのは、どんなに科学や医学が発達しても、「人の死」は必ずあって、でもそのあり方が多様であるということなんでしょうね。
私などは、いまだに中村雅俊のありふれた青春ドラマでも胸が一杯になります。
昭和で時間が止まってしまっているのかな。
by いっぷく (2020-06-16 22:10) 

十円木馬

>いまだに中村雅俊のありふれた青春ドラマでも胸が一杯になります。
いっぷくさん、私も一緒です。今は時間がたっぷりあるので、
過去を反芻することも多くなりました。社会人としては、間違いなく
平成なのですが、なぜか昭和の思いでのほうが濃いですね。
by 十円木馬 (2020-06-17 14:21) 

青い森のヨッチン

本屋大賞にノミネートされた際に図書館で借りて読みました。
インパクトのあり過ぎるタイトルですがそこに込められた意味を知ると色々考えちゃいますね
アニメも実写映画も見られますが原作小説の印象が良すぎるのでまだ観ていません。
by 青い森のヨッチン (2020-06-18 16:08) 

十円木馬

青い森のヨッチンさん、確かに原作を読んだ後で映画を観た時、
イメージと違ってガッカリしたことが何度かあります。というか、
映画が原作を上回る作品に出合った事はほとんどありません。
自分で創造したイメージに勝るものはないという事かもしれません。



by 十円木馬 (2020-06-18 17:34) 

U3

泣けるストーリーですよね。
by U3 (2020-07-02 16:48) 

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