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色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 [本]

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村上春樹氏の新刊、「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」を早速読みました。
発売僅か一週間で、100万部を超えたらしいですが、やはりその人気は凄いものがあります。
最初の20ページを読んだ時点で、「面白い!」と、心は完全にわしづかみされてしまいました。
総ページは370ページですが、息をつくまもなく読み終えました。

これまで村上氏の小説はほとんど読んできましたが、今回の作品も私にとっては期待を裏切
らない一冊でした。
作品は、自分自身を投影させられるようなストーリーでした。主人公を取り巻く人物が、名古屋
であることも大きかったかもしれません。
それにしても、主人公をはじめとして登場人物の会話が、どうしてこんなに理路整然としている
のか、哲学的でもあり、学識のある人間でないと成立しないと思うのは私だけでしょうか。
回想のシーンでの大学の後輩、灰田青年の父親の不思議な話や、なぜ前触れもなく主人公の
前から姿を消したのかなど、いくつか考えさせられた点はありますし、含みを持たせたエンディ
ング。色々な結末を想定させるからよいのかもしれませんが、気になるところです。
前作の「1Q84」に比べると、内容が実に分かりやすかったです。

昨年、ノーベル文学賞を逃した時も思いましたが、異次元の才能を持ち合わせた作家であると
思っています。これから村上作品をどれだけ読むことができるのでしょうか。
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