SSブログ

司馬遼太郎作品について [本]

ここ半年の間、「司馬遼太郎」先生の作品を読み続けてきました。

IMG_0538.JPG

日本史好きな自分にとっては、どの小説も面白く記憶に残る本ばかりです。
評価付けするのはおこがましいですが、数ある作品の中から私のベスト10をあげます。

<作品名>        <主な登場人物>
跳ぶが如く (全10巻)  西郷隆盛・大久保利通
燃えよ剣  (全2巻)  土方歳三
竜馬がゆく (全8巻)  坂本龍馬
花神    (全2巻)  村田蔵六(大村益次郎)
夏草の賦  (全2巻)  長曾我部元親
国盗り物語 (全4巻)  斎藤道三・織田信長・明智光秀・豊臣秀吉
世に棲む日々(全4巻)  吉田松陰・高杉晋作
峠     (全3巻)  河井継之助
坂の上の雲 (全8巻)  正岡子規、秋山好古、秋山真之
殉死           乃木希典

「夏草の賦」、「国盗り物語」は、西暦1500年代、戦国時代が中心です。
織田信長や豊臣秀吉はあまりにも有名ですが、土佐城主の長曾我部元親がどんな
人物だったのかなど、「夏草の賦」を読んで初めて知ることになります。
「跳ぶが如く」、「竜馬がゆく」、「燃えよ剣」、「花神」、「世に棲む日々」は
幕末~明治維新を描いていますが、どの登場人物も、本当に才気があり人間的な魅力が
凄すぎます。
とかく薩長の志士ばかり注目されがちですが、長岡藩主河井継之助の生き様には
感動してしまいます。
「坂の上の雲、「殉死」は明治維新から近代国家に入り、日清戦争、日露戦争を
で活躍した秋山兄弟や乃木希典、文学の世界で巨大な足跡を残した正岡子規が描かれて
います。
司馬先生の、史実に対する調査の情熱は半端ではありません。だからこそ読み手を
夢中にするのでしょう。

それにしてもほとんど皆若くして亡くなっています。
戦国や幕末は、常に死と隣り合わせの時代とは言え、太く短い人生だったとしか
いいようがありません。
主だった主人公の亡くなった年齢と死因をまとめると、

高杉晋作   27歳  病死
吉田松陰   29歳  安政の大獄による死刑
坂本龍馬   31歳  暗殺
土方歳三   34歳  函館戦争による戦死
正岡子規   34歳  病死
河井継之助  41歳  北越戦争による流れ弾
大村益次郎  45歳  暗殺
大久保利通  47歳  暗殺
織田信長   47歳  本能寺の変により自害
西郷隆盛   49歳  西南戦争により自害
長曾我部元親 60歳  病死
豊臣秀吉   61歳  病死
乃木希典   62歳  明治天皇崩御により妻と共に自殺

戦争もなく、医療の発達で人の寿命も延び、餓えに苦しむこともなく平和そのものの
現代。本来ならこんな安心の時代に暮らせることを幸せに思わねばいけないはずですが、
死と隣り合わせで、近代国家を創ろうと必死だった明治維新からの30年間が輝いて
みえてしょうがありません。タイムマシンがあるならこの時代を訪れてみたい、
そんなしょうもないことを考えながら、いましばらく司馬先生の残りの作品を読み続け
たいと思います。

来年、河井継之助を主人公とした「峠 最後のサムライ」が役所広司さん、松たか子さん
らで映画化が決定しています。今から上映が楽しみです。絶対に観に行くつもりです。
nice!(3)  コメント(2) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 3

コメント 2

ちょんまげ侍金四郎

懐かしいです。

大昔、兄の書棚からこっそり借りた「竜馬がゆく」

早く続きが読みたいという衝動は初めてでした。
by ちょんまげ侍金四郎 (2019-03-16 15:26) 

十円木馬

middrinnさん、ありささん、金四郎さん、nice!ありがとうございます。
by 十円木馬 (2019-03-17 09:26) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。