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『人間失格』 [本]

太宰治の『人間失格』を読みました。
太宰文学の総決算と言われている作品です。

DSCN4070.JPG

『人間失格』は確か中学生の頃読んだ記憶がありますが、当時は内容がよく分かりませ
んでした。
今、太宰の生涯を知ったうえで、もう一度読むと、内容がとてもよく理解できます。
先日読んだ夏目漱石もそうですが、明治、大正、昭和初期の小説家については、
非常に興味があり、小説を読む前にその作家の人生の軌跡を徹底的に調べます。

未完の遺作『グッド・バイ』もそうですが、『人間失格』は、まさに太宰自身
の生き方、思いといえます。

太宰は、麻薬中毒、4度の自殺未遂など放蕩無頼の作家です。少年時代から
オシャレに気を遣い何かと形から入ったことは有名です。常に太宰は
「ダンディズム」を意識して生きてきた男だと思います。
選考委員である川端康成に、芥川賞受賞を懇願したことは有名ですが、
かっこをつけた生き方をここまで徹すると、逆に拍手を送りたくなるから
不思議です。

「小説が書けなくなった」という遺書とは裏腹に、子供の頃に読んで感動した
『走れメロス』を始め、これほどサービス精神旺盛な作品を世に出した太宰だから
こそ、多くのの読者に愛されるのでしょう。
しかし、自殺未遂を重ねた相手の女性も、玉川上水で一緒に入水自殺した
山崎富栄も写真を見ると全て美人です。太宰のダンディズムに惹かれたのでしょうか。

手元にある、『晩年』も早速読みたいと思います。
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十円木馬

middrinnさん、nice!ありがとうございます。
by 十円木馬 (2017-11-18 17:05) 

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