踏みとどまる [人生観]
多くの男性の方は、長い間仕事を続けていますと、会社を辞めたいと考えたり、
精神的に病んだり、それが原因で体調を崩したりされることがあると思います。
私自身、会社では本当に様々な出来事がありました。
一番辛い時期は、バブルがはじけた、平成４年～６年の時代でした。
業種によっても違いはあるのでしょうが、私の関わるＩＴ業界は、特に大きな
ダメージを受けたかと思います。当時いた社員はその３年間で、半数近く辞め
ていったのです。
新卒も全く取ることはできませんでしたので減る一方です。
自主退社も当然ありましたが、会社側が勧告するケースもあります。
当時は、銀行の第三次オンライン業務が終わり、バブル景気の終焉も重なって
、仕事が全くない状況に陥りました。
当時社員の仕事は、全て私一人で取っていましたので、責任の重さを感じずに
はいられません。
大型汎用機しか手がけていなかった我々は、打開すべき策がなく、社員の減少
を黙って見るしかなかったのです。
幸運にも、当時出始めたマイクロソフトのWindows3.1に着目し、それまでの
大型汎用機の資産を全て捨てて、オープン系に取り組むというVisionを掲げま
した。
全社員が同じ方向性に目を向けた結果、苦境を乗り越えることができました。
この時、「捨てる勇気を持つ事」、そして「掲げるVisionの大切さ」 を、身を
もって学びました。
このバブルがはじけた平成４年、私は家内と結婚しました。
平成３年まで会社は順調で右肩上がり、自分の結婚観は、当然の事ですが、
家族を養っていく自信が持てるかということです。
今の自分なら大丈夫と考え結婚した直後でした。結婚した初めての冬の賞与は
昨年の２分の１以下にまで下がりました。
家内も口にはしないですが驚いたと思います。
（昨年の賞与額は付き合っている当時話しているので）
私も精神的に相当疲れていました。
そんな時、家内と一緒に入った焼き鳥屋のご主人と打ち解け、時々そこへ食事
に出かけるようになりました。
その焼き鳥屋はチェーン店で、そこのご主人も脱サラして始めたそうです。
色々話を聞くうちに、一人でやれる商売もいいなどと考え、自分も独立してみ
ようなどと思ったりもしました。（結構本気でした）
しかし、やはりそれはできませんでした。
冷静に考えてみて、これは今の現状から逃げていることに気が付いたからです。
焼き鳥屋もりっぱな商売です。一起業家として前向きにやりたいと考えたなら
ばそれもいいでしょう。しかし、当時の自分ではだめです。
仮に起業しても成功するはずはありません。
人生で問題や障害にぶつかると、一時的に迷いや逃げが生じます。
安易に結論を出すのではなく、本当に血の汗をだすくらい考え抜くことが必要
だと思います。
方針が決まったなら、行動してみる。頭の中で考えているばかりではダメです。
いつも上手くいくとは限りませんが、この思考・行動パターンが習慣化すると、
問題が発生しても、動じなくなります。
そして何に対しても簡単に諦めなくなります。
あの苦しかった時代を振り返って、家内からは、あの当事は結婚は騙されたと
思ったと冗談めかして言われます。
家内には、「でも今は自分と一緒で正解だったろう」と軽口をたたきます。
今の自分はまさに逃げようとしています。
このブログを読んで「踏みとどまる」ことを選択肢に入れました。
そして何よりも思考・行動パターンの実践を試みようと思いました。
まだこのページしか読んでませんが、非常に参考になりました。
by ビートン (2006-11-09 08:55)
ビートンさん、nice!＆コメントありがとうございます。
私のブログで、少しでもビートンさんの選択の幅が増えたの
でしたら、嬉しいです。
悩み多いことは、それだけ人生を真剣に考えている証拠だと
思います。
どうか悔いのない決断をされることを願っています。
by 十円木馬 (2006-11-09 18:52)