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初恋の思いでは [振り返り]

我が家は隠し事をしない家庭で、子供も学校であったことをよく話して
くれます。
今は、中学生でも男女付き合っているカップルが結構いるそうです。
娘は幸か不幸か、特定に付き合っている人はいないようですが、クラスでは
何人かカップルができているそうです。

私の時代は公に付き合っているという話はほとんどなく、学年で一組くらい
できると凄い噂になりました。
それでもいつか、異性を意識し始めるときがきます。

私も中学2年生のとき、気になる女性ができました。
同じクラスで、少しぽっちゃりしていて、二重まぶたのはっきりした女性でした。
性格はおっとりしていて、笑顔がとても可愛いのです。
吹奏楽部に所属していて、フルートを担当していました。
当時は、好きだなんて告白することはとてもできません。

彼女も私のことを多少意識していたと思っています。
班が同じで席が隣同士、打ち解けてよく会話しました。波長が合うのです。
運動会のときなど、私の名前を声を出して応援してくれたりしていました。

その当時、クラスには仲の良い男友達がいて、好きな子の話になりました。
お互いに好きな女性の名を言い合うと、彼も偶然にもその女の子でした。
ライバルが誕生しました。
この1年は、勉強も部活(テニス部でした)も、友人関係も本当に充実して
いて毎日が楽しかったです。しかし幸せはそう長く続きません。
(大袈裟ですが)
中学2年生の3学期が終了とともに、私は転校することになりました。

当時クラスメイトは、私のお別れ会のために、ハイキングを企画してくれました。
ライバルだった彼も、好きだった彼女も参加してくれました。
楽しいひと時はあっという間に過ぎ、解散となります。
ライバルの彼は、このまま告白せずに行ってしまうのか聞いてきました。
「うん。」と答えると、後悔するから彼女の自宅に行こうといいだしました。
私を後押しするというより、二人で告白しようという事になりました。

彼女の家は分かっていましたので、やがて自宅前に着きます。
玄関の前でやはり止めよう、だめの問答が繰り返されます。
そして最後には思い切ってチャイムを鳴らします。
声が聞こえていたらしく、彼女は我々がいることに気が付いていたようです。
本人を目の前にして心臓は爆発しそうです。
好きとハッキリ言ったかは記憶が定かではありませんが、
「思い出に写真が欲しい。」
と私が頼みました。彼女の返答は、
「いい写真がないので、今度撮って送るね。」
ということになりました。

翌日、お別れに何名かのクラスメイトが記念品を渡したいとのことで、
朝だけ学校に行きました。ビックリするほど沢山の品物をいただきました。
そして彼女も渡したいものがあると言ってきました。
音楽室に出向いて渡されたものは、手紙と手製の人形とシャープペンシル。
夜中の2時までかかって作ったというその人形には、本当に感激しました。
その後教室に戻ると、先生が最後の挨拶をと言って壇上に立たされました。
お別れの挨拶をすると、一人のクラスの女性が、
「十円木馬君、最後に好きだった人を教えて。」
と言いました。クラスはワッと盛り上がります。
彼女が自分をじっと見ています。悩んだ結果、
「自分はいいけど、名前を言ったら××が困るので・・」
と結局言う事はできませんでした。××は仲良しかつライバルの生徒です。
二人が同じ人を好きだということは結構クラスに知れてました。
こうして、彼女とは美しき思い出を残して別れとなりました。

数週間後、4枚の写真が送られてきました。家内には内緒で今でも取ってあります。
思い出は捨てれないものです。
しばらく文通を続けましたが、いつしか滞りやがて音信はどちらともなく途絶えました。
ちなみにもう一人の男友達とも、付き合う事はなかったようです。

今は幸せな家庭を持っていることは知っています。

ただただごく平凡な、どこにでもある幼い初恋です。


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