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「峠 最後のサムライ」 [映画・TV]

一昨日公開された、「峠 最後のサムライ」を観てきました。
家内は同じ日に公開された「バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版」を観たいという事で、結局別々に観ることになりました。好みが違うのは仕方ありません。

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司馬遼太郎原作「峠」を映画化した、越後長岡藩の中立と独立を目指した河井継之助の話です。
司馬遼太郎の小説はほとんど読んでいますが、この「峠」は司馬作品の中でもベスト3に入ります。買った本の帯に、2020年公開と載っていたのでずっと楽しみにしていましたが、結局上映は2年も遅くなりました。

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主人公は役所広司さんが演じていました。役所さんは66歳、河井継之助は42歳で亡くなっているので、もう少し若い役者がよいのではとも思っていましたが、やはり時代劇の雄、迫力のある演技をされていました。
それれにしても原作を先に読んでおいて良かったです。映画では継之助の若かりし、江戸に遊学した頃の話は無く、大政奉還、鳥羽伏見の戦いから、戊辰戦争、奥羽越列藩同盟、そして亡くなるまでです。やはり、彼の人生を上映時間2時間でまとめることは難しいと言えます。
継之助にとって、小千谷会談で新政府軍の相手が、若造の岩村精一郎ではなく、もっと大物の山形有朋や黒田清隆であれば、違う展開になっていたかもしれません。これは継之助にとって不運としか言いようがありません。
実際中立を受け入れられず、残された選択はなく戦争をして、長岡藩に大打撃を与えた戦犯となりました。、継之助は死後、墓を荒らされたりするなど、民から多くの恨みをかった現実には、居た堪れない気持ちになります。
幕末は、坂本龍馬や高杉晋作、大村益次郎、小栗忠順など多くの天才が若くして亡くなっています。
河井継之助もこの時代に生きた最高の戦略家、戦術家でしたので、悲業の死は残念でなりません。

映画のエンディング曲は、石川さゆりさんの「何処へ」。心に染みる曲でした。今年の紅白に選ばれたら、是非この歌を歌って欲しいです。

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