甘い話にはワナがある

最近、ＩＰ電話の近未来通信が、サービスの実態が不透明で、継続性に
疑いがあるとして、話題となっています。

昨年８月１９日、私はこの近未来通信の、「中継局オーナーシステム」の
説明会に参加しました。
個人ではなく法人として新規事業の一つにならないかと思い、参加したのです。
当時新聞紙上などで、有名人を広告塔にしていました。

いかにも話しなれた社員が、次のような内容を説明していました。

「中継局オーナー事業とは、国内外に設置・増設中の設置資金をオーナー
が負担し、発生する通話料から毎月の還元を受け取る事業。
中継局設備は近未来通信が管理運営し、営業・メンテナンスまで全ての
業務を担い、オーナーに業務は発生しない。
個人としての新しい投資対象に、また法人においては人員コストの全く
かからない副業として検討できる。
中継局の収入は、電話料金の発着信の料金の一部でまかない、
不動産投資より大きな金額が受け取れる。ＭＡＸ月５０万～８０万が過去
の実績。元金の回収は３年前後で完了。後は全て利益となる・・。」

といった主旨を淀みなく話されていました。
初期投資として約１１００万円必要だったかと記憶しています。
参加者は、法人もいましたが、私服で参加されている個人の方もかなり
いました。法人としてなら１１００万はそれほどたいした金額ではあり
ません。

しかし説明を聞いて、これは詐欺だと直感しました。
資金を出資すれば、後は一切何もしなくてもいいという話です。
もしそうなら、誰だって投資するはずです。
間違いなく儲かるなら、自社だけで行えばいいことです。
先物取引と同じ類だと思いました。
説明後、数日経って、会社に勧誘の電話が入りました。
もちろんお断りしました。
幸いにもその１回限りで、その後勧誘はありませんでした。

個人で投資された方は、本当にお気の毒です。
多分回収は不可能でしょう。
広告塔に使われた有名人も後味は悪いでしょう。多額の契約料を貰って
いたはずです。責任がないかと言われればどうなのか・・。

甘い話には必ずと言っていいほど罠が潜んでいる。これは経営をする上で
の最大の教訓です。