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立志の経営(アサヒビール) [本]

面白い!。引き込まれるように一気に読み上げることのできた著書です。
この著を読むまで、あの知名度抜群のアサヒビールが、シェアで10%を
きり、存続も危うかったとはとても信じられません。
何年か前のこと、サントリーに対し、「ドライ」の商標問題で訴訟をおこし
争っていました。
この本を読んで、アサヒにとって修復の聞かないほど、深い因縁、怨念を
サントリーに持ち続けていることがわかりました。大事なアサヒの特約店
をサントリーに貸してあげた結果、次第にシェアーを食われていくのです。
恩を仇で返すとは、まさにこうしたことを言うのでしょう。

心に残る内容が数多くありますが、その中でも特に勉強になったこ
とが2点あります。1つは、「一点集中の理」。そしてもう1つが
「特約店」の大切さについてです。小が大に勝つ可能性を、「一点集中の理」
という兵法が非常に有効な方法であると説いています。アサヒの導き出
した回答は、
「一番正しいビールの飲み方は生ビールで飲むこと」でした。これが
後のアサヒスーパードライという爆発的なロング人気商品を発明する
きっかけになっています。
アサヒは、世間の生ビールは長持ちしないという概念を、逆手にとって
成功していることが分かります。こうした教えは、会社の管理者として
は、是非学ばなければいけないことと感じます。

 アサヒをの苦境を支えたのは、まさにアサヒを愛する「特約店」であ
ることも分かります。共に喜び、共に苦しむ、いわゆる運命共同体の関係
を続けています。この特約店の存在があればこそ、今のアサヒがあると言
っても過言ではありません。

自分自身も、「協力会社」の重要性を肌で感じています。一人、あるいは
一社でやれることには限界があります。良き部下、信頼できる協力会社
があることで、売り上げや利益を何倍にも増やすことが可能であると考えます。
共に悩み、共に喜ぶ関係を結べるビジネスパートナーを更に増やしていきたい
と感じています。

中條高徳著
致知出版社
¥1500


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コメント 3

moka

プロフィールの画像を変えられたのですね。
どこの景色なのでしょうか?
さて、私は経営者のサポート業務を生業としており、
十円木馬の記述は、大変参考になります。
アサヒビールの場合は、企業文化(風土)の変革も
大きな要因の1つだと思います。
by moka (2006-10-03 23:47) 

十円木馬

景色は、今年8月に旅行に行った京都の「天橋立」です。
mokaさんは経営コンサルタントの仕事をされているのですか。
大変遣り甲斐のある仕事ですね。
ビジネスの成功者の本は、本当に勉強になります。今流行の
M&Aと言った安易な方法ではなく、確固たる志を持っている
経営者の考え方や行動を、学んでいきたいものです。
by 十円木馬 (2006-10-04 20:14) 

moka

いえ、税理士です。
ただ、関与先企業には「経営革新」を御提案しております。
黒字決算と適正申告で、企業の健全なる発展に寄与したい、と心がけております。
システムやノウハウの提供だけではなく、社長さんらと一緒になって“経営”を追求していく姿勢を持ち続けたい、と考えております。
でも、言うは易く行うは難し、というのが実情ですけど……。
まだまだ発展途上の人間です。
by moka (2006-10-04 23:07) 

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